最近、とんでもない小説だと評判の【方舟】を読みました。
久しぶりに尾を引いた作品に出会えて背筋がゾクリ…。
今回は、方舟の感想です(ネタバレ注意)。
【方舟】あらすじ
大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。
タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。
引用元:読書メーター
ちなみに、この地下建築は、元々宗教団体が使っていたもの。
登場人物は以下の10名
- 柊一
- 翔太郎(柊一の従兄)
- 隆平
- 麻衣(隆平の妻)
- 裕哉
- 花
- さやか
- 矢崎一家(父・母・息子)
この10名のうち3名が何者かに殺害される。
すべて同一犯か?
それとも…?
【方舟】感想*ネタバレ注意
一言で言えば「超バッドエンド」
「胸糞映画ランキング」上位にいつも君臨している「ミスト」並みです。
正直、「犯人は誰か?」という推理の点が長く、途中少し退屈さをおぼえてしまったのですが、犯人が分かったときの心境は「ヤバいよヤバいよ」と出川哲朗氏並みにパニックになりました。
犯人を知った上でもう一度読み返してみるのも面白いかもしれません。
この作品には、推理探偵気取りの人物(ここでは誰とは言わない)が出てくるのですが、こんなにいけ好かない探偵が過去にいただろうか…?と思うくらいいけ好かない。
コナン君みたいな人じゃないと、推理しちゃダメだったんだよ(愕然)。
誰も彼の推理に異議を唱えない、いや、唱えられなかったのでしょうか。
ある意味、犯人以外の登場人物は、この探偵気取りにマインドコントロールされていたかもしれません(私も含めて)。
生きることへの執着を1番持っていたのは誰だったのか、それはラストで判明します。
殺人を犯した動機も全て生きるための執着がなせる業だったのが生々しい。
久しぶりに、後読に心臓バクバク。
犯人の生にたいする本能もまたリアリティがあると感じれた作品でした。
イヤミスが好きな方には全力でオススメします!
本の表紙にも注目…。
映像化に期待したいです
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